特色ある教育

「教育学演習2(3年ゼミ)」

ガイドブック2016より転載

 教育学科の3年ゼミは、各教員の専門性を生かした多彩なテーマがあり、学生全員がそこから選択して学びます。各ゼミは12〜15名の少人数で、文献講読、事例研究、調査・観察・実験、教材開発などを行い、発表と討議を通して教育学的な問題のとらえ方と研究方法を身につけます。 このなかから「澤野ゼミ( 能動的市民性を育む学び)」をご紹介しましょう。2 1世紀は「市民の時代」といわれ、N P O 活動、ボランティア活動などの市民活動に取り組む人が増えています。また、市民や団体が連帯した様々なネットワークが形成され、市民と行政との協働も盛んになりつつあります。その一方で、人種差別など反社会的な市民活動も各国で増えています。澤野ゼミでは、持続可能な民主主義社会の構築に積極的に参加する市民の素養としての「能動的市民性(active citizenship)」はどのようにして育むことができるのか、学校教育だけでなく地域社会における多世代が関わる生涯学習にも目を向けて、実践事例を調査しています。
 ゼミでは、まず文献講読を通して学生がヨーロッパ、北米、オセアニア、ロシア・CIS、アジア地域の国々の「市民性教育」の理論と実践について調べ、発表をし、比較分析を通して、各国の社会、経済、政治の状況に応じて必要とされる「市民性」と「市民性教育」のあり様について、ディスカッションをしながら思考を深めていきます。また、国内の事例調査として、アクティブな市民としての学習活動を続けている方々をゲストに迎え、学生がインタビューを行います。平成26年度には高齢者学級や障がい者の旅を通した生涯学習に関わる人達へのインタビューを行いました(写真)。ゼミのまとめのワークショップでは、能動的市民性を育む条件として「身近な地域社会への愛着」「絆」などのキーワードが見出されました。このような学びを通して、教育学研究に欠かすことのできない質的調査の手法も身につけていきます。

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