▼いわきおてんとＳＵＮ企業組合及びＮＰＯ法人ザ・ピープルが主催する「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」というものがあります。▼このプロジェクトについて、少しご紹介させていただきます。▼以下、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクトパンフレット」から。

　3.11東日本大震災は、地震、津波、原発、風評といった複合的な災害を引き起こし、福島県の農業を取り囲む現状は厳しさを増しています。風評被害からの、生産者が農業を断念するケースも多くみられ、後継者不足に拍車をかけ、耕作されない農地が増えています。地域経済を支えてきた農業生産高は以前のレベルまで戻り切れていません。

　世界の綿産地では、化学肥料、除草剤、落ち葉剤などの農薬の大量使用により、環境や健康被害が深刻です。先進諸国では、こうした状況を改善していこうとする考えから、農薬や化学肥料を使わないオーガニックコットン製品の需要が高まっています。

　ふくしまオーガニックコットンプロジェクトは。２０１２年に始まりました。食用ではなく、塩害にも強い綿を有機栽培で育て、収穫されるコットンを製品化する一連の取り組みで、地域に活気と仕事を生み出すことを目的としています。綿を含む繊維自給率が０％の日本において、福島から新しい農業と繊維産業を創り出したいと考えています。

　プロジェクトは、農家、市民、学校、ＮＰＯ、地元企業など、様々な人が参加することで、つながり、楽しみながら、理解を深め取り組んでいます。２０１２年には、市内１５か所、約１.５haの栽培地に、首都圏などから延べ１,５００人の方々が訪れて下さって、収穫は約３００㎏にのぼりました。２０１３年、２０１４年は、栽培地、栽培面積も約２倍になり、２０１３年には延べ４,５００人の方々にお手伝いいただきました。いわき市内の小中学校でも１２校、約７００人が参加しています。

　これからも私たちは、日本中の皆さまからたくさんの応援を受けながら、ふくしまの未来のために新しい産業や仕事を生み出し、育てていきます。

▼昨日（５月１２日）、南門近くの大学内の畑において、課外活動団体「園芸クラブGreen Thumb」を中心とした学生の手により、２０１４年にいわき市内で有機栽培された茶綿（和綿）の種（＝ふくしまの皆様を応援する種）が蒔かれました。▼①除草剤を使用しない有機栽培のため、草取りを頻繁に行い、②夏にレモン色の花が咲き、③成熟するとコットンボールがはじけ、中から綿毛が顔を出し、収穫の時期を迎える秋と、学生の手によって、ふくしまの農業、ふくしまに暮らす皆様を少しでも応援できることを願っております。▼この４月に入学した１年次生も参加、この応援がその１年次生が最上級生になった３年後も、社会人となった６年後、９年後、１２年後・・・と本学において、受け継がれていくことを願っております。▼５月１９日（火）にも種を蒔きますので、本学学生の皆さん、是非参加してみてください。▼画像の最後に収穫されたオーガニックコットンの綿と種でできた人形（コットンベイブ）等の見本を掲載しています。▼本学で収穫された綿がこのような人形になるのが、今からとても待ち遠しいです。