授業概要 |
幽閉―政治上の要人を監視下の封鎖された空間(一室・獄・塔・洞窟など)に押込め、その自由を奪うことによってその者の政治的影響力を封じたり、あるいは逆にその者の政治的重要度を利用して、自己の利益を引き出そうという行為。これは現代社会においても、政治的な駆引きの一手段として間々見られる事態であるが、実はヨーロッパ中世の社会においても、やや異なった形式と意味合いのもとにではあるが、看取される現象である。本講義では、幽閉をめぐる事例をつぶさに検証しながら、それを一つの鍵概念として、初期中世ヨーロッパの政治文化のあり方を明らかにしていきたいと思う。 |
課題・評価 |
前期レポートおよび年度末試験(予定) |
テキスト |
教場でのプリント配布 |
参考文献 |
教場で指示 |
受講生への要望 |
難解さに立ち向かう知的挑戦の心を。 |
|
|
授業計画 |
1.幽閉とは何か―幽閉をめぐる研究史 2.幽閉のスペクトル―概念の射程 3.幽閉の前史1 古典古代世界 4.幽閉の前史2 古代ゲルマン世界 5.幽閉の前史3 フランク王国時代 6.幽閉の政治文化史1 個別検証(1) 7.幽閉の政治文化史2 個別検証(2) 8.幽閉の政治文化史3 個別検証(3) 9.幽閉の政治文化史4 類型化の試み 10.幽閉の政治文化史5 結論と展望
|
|
|