コード EG37-01
系列 系列:人間関係
授業科目 文化人類学特講25
副題 (開発人類学入門)
副専攻 E1
担当者 石井 洋子
単位 2
期・曜時 後期 火3
対象学年 2・3・4年
特記事項

授業概要
 第二次世界大戦後、「低開発地域」と言われた国々は、近代化や社会発展を目指すスローガンを掲げ、外国政府や援助機関から多くの援助資金を受けつづけてきた。けれども、新しい世紀を迎えた今、そうした人びとの生活は向上しだのだろうか?人びとは「幸せ」になったのだろうか?

 残念ながら、そうとは限らない。むしろ、援助漬けになった人びとの依存心は高まり、現地政府の汚職構造は深刻化し、貧富の差は進行しつつある。民族紛争や難民、人種差別やエイズなどの問題は、解決の見通しが付いていない。これまでの開発援助が、経済至上主義に傾倒しており、現地の人間を置き去りにしたのではないかという厳しい批判が集まっている。この授業では、援助は良いことだとする幻想を捨て、開発をめぐる諸相を多面的に捉えていく。
課題・評価
 定期試験50%と授業中のレスポンス・ペーパー50%による総合評価。
テキスト
 特になし。
参考文献
 授業中に指示する。
受講生への要望
 講義では、各テーマに関連する「問い」を受講者に提示し、それについて考え、自分の意見を発表してもらう時間を作ります。そこでの積極的な発言は高く評価し、成績に加味します。
授業計画
 以下のような内容に則して、授業をおこなう。
(1)開発と文化人類学の接点
(2)開発人類学の諸アプローチ
    実践人類学 vs.非実践人類学?
(3)植民地主義と人類学の関わり
(4)低開発/貧困の「発見」
    オリエンタリズムの思想
(5)開発をめぐる思想1
    開発とジェンダー
(6)開発をめぐる思想2
    開発と先住民社会、環境、観光
(7)未来論1
    オルターナティブの開発
(8)未来論2
    開発のオルターナティブに向けて

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