2007 syllabus

コード	HC91-01
系列	系列：美学・美術史
授業科目	東洋美術史
副題	（インド古代美術の流れ）
副専攻

担当者	秋山　光文
単位	4
期・曜時	通年　木2
対象学年	2･3･4年
特記事項

授業概要

　アジア各地に展開した仏教美術の淵源として、東洋美術の一つの核を形成するインド古代美術史を概観しつつ、古代インドにおける聖域の装飾プログラムに関する諸問題を考察する。特に古代初期における仏教美術の発生および古代中期における仏像の成立、古代後期のヒンドゥー美術の萌芽を大きなテーマとして取り上げ、インドにおける造形活動が、いかなる歴史的・文化的背景から展開するのかを考察したい。

課題・評価

　前期末と後期末に、それぞれ講義内容に関するレポートの提出を義務づけ、出席状況を加味しつつ総合的に評価する。

テキスト

　テキストは特に指定しないが、必要に応じて講義時間中に適宜ハンドアウトシートを配布する。ただし、受講者分のみを用意するので、欠席が続くと受領できない場合がある。

参考文献

＊前田耕作（編）『カラー版　東洋美術史』2000年　美術出版社
＊Ｖ．デヘージア（宮治昭・平岡三保子訳）『インド美術』（岩波　世界の美術）2002年　岩波書店
＊高田　修　『仏教説話と美術』（講談社学術文庫1635）2004年　講談社
＊宮治　昭『仏像学入門：ほとけたちのルーツを探る』2004年　春秋社
＊Ｈ．ツィンマー著．宮元啓一訳　『インド・アート』『神話と象徴』1988年　せりか書房
＊Ｊ．ミッチェル・神谷武夫（訳）『ヒンドゥ教の建築』1993年　鹿島出版会

受講生への要望

　エスニックな文化について興味を持つ学生の参加を歓迎する。視覚メディアを使用しながら、分かり易い講義を心懸けるが、欠席が多いと講義のスピードについていけない。

授業計画

　（前期授業期間）
Ⅰ．序　インド美術史における地域区分と時代区分
Ⅱ．仏教美術のはじまり
　１．ストゥーパ（仏塔）の造立と荘厳
　　(1). アショーカ王柱の展開
　　(2). バールフット
　　(3). サーンチー
Ⅲ．仏教寺院の諸形態
　１．伽藍の成立
　２．初期仏教石窟寺院の成立
　３．後期仏教石窟寺院の特質
（後期授業期間）
Ⅳ．仏教美術の展開－仏像の誕生－
　１．西北インド－ガンダーラの仏教美術－
　２．インド式仏像の出現－マトゥラー－
　３．南インド－アーンドラ地方の仏教美術－
Ⅴ．ヒンドゥー美術の発生
　１．ヒンドゥー神話とヒンドゥー諸神
　２．ヒンドゥー寺院の成立

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