2009 syllabus

コード	XA33-01
系列	人文学専攻（博士後期課程）
授業科目	哲学・倫理学特論Ⅰ
副題	（スピノザ主義のフランス受容）
副専攻

担当者	冨原　眞弓
単位	4
期・曜時	通年　金3
対象学年	院生のみ
特記事項

学習目標

　スピノザの主著『エチカ』を精読し、その独特の神概念および世界観を研究する。

授業概要

　同時代人から無神論または汎神論と排撃されたスピノザの神概念と、久しくヨーロッパの精神的支柱であったユダヤ-キリスト教の神概念との齟齬を探査し、スピノザの現代的意義を探る。必要に応じてラテン語原典も参照する。

テキスト

　スピノザ『エチカ』上下巻、畠中尚志訳、岩波文庫
　スピノザ『神･人間及び人間の幸福に関する短論文』畠中尚志
　訳、岩波文庫

参考文献・課題図書

　G.ドゥルーズ『スピノザ実践の哲学』鈴木雅大訳、平凡社ライブラリー

受講生への要望

　自主的に資料を探索し解読する姿勢を求める。博士の学生には、口頭発表、要約作成、代表質問等、より積極的な参加と貢献を求めたい。

評価方法

　出席、要約作成、研究発表等により総合的に評価する。

授業計画

１．スピノザの略年譜　ドゥルーズ『スピノザ』第１章講読
２．スピノザの著作解題　各自資料作成
３．時代的脈絡　各自資料作成
４．哲学史的概説　ドゥルーズ『スピノザ』第２章講読
５．『神･人間及び人間の幸福に関する短論文』読解１
６．『神･人間及び人間の幸福に関する短論文』読解２
７．『神･人間及び人間の幸福に関する短論文』読解３
８．『エチカ』第１部　神について１
９．『エチカ』第１部　神について２
10．『エチカ』第１部　神について３
11．第１部の総括　ドゥルーズ『スピノザ』第３章講読
12．『エチカ』第２部　精神の本性および起源について１
13．『エチカ』第２部　精神の本性および起源について２
14．『エチカ』第２部　精神の本性および起源について３
15．第２部の総括　ドゥルーズ『スピノザ』第４章（前半）講読
16．『エチカ』第３部　感情の起源および本性について１
17．『エチカ』第３部　感情の起源および本性について２
18．『エチカ』第３部　感情の起源および本性について３
19．第３部の総括　ドゥルーズ『スピノザ』第４章（後半）講読
20．『エチカ』第４部　人間の隷属あるいは感情の力について１
21．『エチカ』第４部　人間の隷属あるいは感情の力について２
22．『エチカ』第４部　人間の隷属あるいは感情の力について３
23．第４部の総括
24．スピノザ『知性改善論』講読
25．ドゥルーズ『スピノザ』第５章講読
26．『エチカ』第４部　知性の能力あるいは人間の自由について１
27．『エチカ』第４部　知性の能力あるいは人間の自由について２
28．『エチカ』第４部　知性の能力あるいは人間の自由について３
29．スピノザの認識論の総括
30．スピノザの神概念および世界観の総括

自由記述欄

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