コード DA23-01
授業科目 国際関係史Ⅰ
副題 (ヨーロッパから見たドイツ外交史)
副専攻 D3・D4
特記事項
担当者 北村 厚
単位 2
期・曜時 前期 火5
対象学年 1(B)・2・3・4年

学習目標
 二つの世界大戦を招いたドイツをめぐるヨーロッパ国際政治の歴史を学ぶことで、戦争はなぜ起こるのか、平和的な秩序はどのようにして作り出すことができるのかという問題について考える。また、現在のEU(ヨーロッパ連合)に至るヨーロッパ統合史の視点を取り入れ、「ヨーロッパ」という地域の視点について学習する。
授業概要
 ヨーロッパの「西」と「東」の間にあって、ドイツ外交は常に慎重な舵取りを行わなければならなかった。ヨーロッパの秩序を作ることがドイツ(あるいはオーストリア・プロイセン)の利益になるという信念から、メッテルニヒ、ビスマルク、シュトレーゼマンといった外交の名手たちが登場した。そしてヨーロッパ秩序を破壊して戦争を導いたのもまたドイツであった。ヴィルヘルム2世とヒトラーの時代がそれである。
 この授業では、ヨーロッパ国際秩序の形成と破壊という両面を担ったドイツ外交を、できる限り一国の外交史ではなく「ヨーロッパ」という地域の視点、そしてヨーロッパ統合の要素も含めて概観する。特に二つの世界大戦についてはドキュメント映像を鑑賞し、理解を深める材料としたい。
テキスト
 指定しない。
参考文献・課題図書
遠藤乾編『ヨーロッパ統合史』名古屋大学出版会、2008年
栗原優『現代世界の戦争と平和』ミネルヴァ書房、2007年
細谷雄一『国際秩序 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』中公新書、2012年
他 授業中に随時提示する。
受講生への要望
 ドイツ史、ヨーロッパ統合史、外交といった問題に関心がある方、どなたでも歓迎します。
評価方法
 出席点、アンケート、筆記試験により総合的に評価する。
授業計画
1.はじめに
2.ナポレオンのヨーロッパ――ドイツ近代の始まり
3.ウィーン体制――ヨーロッパ協調とドイツ・ナショナリズム
4.1848年以後――ドイツ統一をめぐって
5.ビスマルク外交――急場しのぎの勢力均衡
6.ヴィルヘルム時代――世界強国の野望
7.ドキュメンタリー 第一次世界大戦
8.「中欧」――ドイツのヨーロッパ覇権構想
9.「パン・ヨーロッパ」論――ヨーロッパ統合の胎動
10.シュトレーゼマン外交――ヨーロッパ秩序の再建
11.ナチズム外交――ヨーロッパ秩序の破壊
12.ドキュメンタリー 第二次世界大戦
13.「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」――ホロコーストはなぜ起こったか?
14.ヨーロッパ統合への道
15.おわりに
自由記述欄
 

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