コード DB41-01
授業科目 日本中世史Ⅰ
副題 (公家政権と武家政権)
副専攻 D1
特記事項
担当者 石原 比伊呂
単位 4
期・曜時 通年 木3
対象学年 1(B)・2・3・4年

学習目標
 中世という時代に特有の基本的性格である、〈朝廷と幕府〉という二重政権的政治体制の理解を目指す。
授業概要
 本講義では歴史学の中でも、特に日本中世史を取り扱う。日本の前近代社会(江戸時代までの時期)の特異な性格として、朝廷(公家政権)と幕府(武家政権)という、権力の二重構造がある。特に、鎌倉時代から室町時代にかけての時代(=中世)においては、朝廷・天皇権力が有名無実化しつつあるものの、厳然たる現実的影響力を保持しており、本来的に幕府と朝廷は互いに対立する存在であると思われてきた。しかし、近年の研究成果によれば、朝廷と幕府、天皇と将軍は互いが互いを補う相互依存の関係にあったことが明らかにされている。本講義では、将軍(幕府=武家)が、なぜ天皇制を打倒しなかったのか、なぜ天皇という存在を必要としたのかについて、説明していきたいと考えている。
テキスト
 特に定めない。
参考文献・課題図書
 講義の中で必要に応じて紹介する。
受講生への要望
 板書中心の授業を行いますので、ノートを用意して下さい。
評価方法
 基本的には定期テストに基づいて評価するが、出席状況が特に良好な学生については、一定の配慮を加える。
授業計画
1.ガイダンス
2.律令制の展開と崩壊
3.平将門と朝廷
4.源義家と朝廷
5.平氏政権について
6.東国政権論
7.権門体制論
8.内乱と鎌倉幕府の成立
9.承久の乱の影響
10.元寇の影響
11.両統迭立と鎌倉幕府
12.建武政権と南北朝動乱
13.戦国期の朝廷と将軍
14.信長・秀吉と朝廷
15.江戸幕府と朝廷
16.ガイダンス
17.北朝と足利家の出会い
18.足利直義と北朝天皇家
19.足利義詮と北朝天皇家
20.王権簒奪計画説
21.足利義持と准摂関家
22.足利義持と北朝天皇家
23.足利義教と北朝天皇家
24.王権簒奪計画説批判
25.王権簒奪的行為の真相
26.貢馬御覧と足利将軍家
27.足利義政と北朝天皇家
28.演劇の終焉と近江出陣
29.足利義材と義稙
30.まとめ~室町期公武関係の基本形
自由記述欄
 

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