ボランティア研究概論の特別講演
 ボランティア研究概論では、ゲストスピーカーによる特別講演を実施いたしました。受講生だけでなく、多くの方のご参加をいただきました。

第1回 社会貢献活動とは
■日時: 8月1日(金曜日)4限(15時15分〜16時45分) 宮代ホール
■テーマ: 生と死のミニャ・コンガからの学び
■ゲスト: 阿部幹雄氏
ボランティア研究概論の特別講演シリーズ第一弾として、「社会貢献とは何か?」について、報道写真家であり第50次南極観測隊員である阿部幹雄氏(55歳)にお話をしていただきました。阿部氏は27歳のとき、中国四川省にあるミニャ・コンガ登山隊に参加し、第一次登頂隊のうち8人が目の前で滑落して亡くなり、自分もクレバスに堕ち死を覚悟しながら、九死に一生を得るという壮絶な体験の持ち主です。その後、何年にもわたり、「なぜ自分だけ死ななかったか」という問いかけに苦しみました。遺族を訪ねては線香をあげ、氷河に遺体が現れれば収容して荼毘に付し、やがて「仲間を弔うために生かされた」ことと悟るようになりました。長年の「死」への問いかけは、やがて「生」へのエネルギーに転換。現在では、報道写真家として活躍する傍ら、雪崩の科学的知識や救助方法の知識啓蒙などの社会貢献を行っています。「社会貢献は、自分が幸せになるための方法」と阿部氏は力説しました。

第2回 企業の社会責任(CSR)とは
■日時: 8月4日(月曜日)4限(15時15分〜16時45分) 宮代ホール
■テーマ: 電通のエコプロジェクト 〜テレビを用いた事例〜
■ゲスト: 電通テレビ局 企画推進部 松島 俊輔氏、遠藤 道子氏(聖心OG)
ボランティア研究概論の特別講演シリーズ第二弾として、「企業の社会責任」をテーマにした2日目は、広告代理店電通のお二人、松島俊輔氏、遠藤道子氏に来ていただき、エコプロジェクトについてお話していただきました。広告代理店の仕事、テレビ放送の歴史、視聴率の定義などの解説のあと、「地球環境問題は自分たちの問題」と提示したCMの紹介がありました。「空気」「土」「木」と人間の対話をドラマ化したCMを通じて、「声なきものの、声を聴こう」というメッセージは多くの学生の心を捉えました。また、テレビを見ると地球環境に貢献できるという考えを具現化した「視聴率連動型カーボンオフセット番組」(番組を見た時間分のCO2排出削減目標量―1人当たり1日1キロをオフセットする番組)の取り組みも紹介され、コミュニケーションのプロ電通への関心を集めました。

第3回 社会起業家的な生き方、働き方とは
■日時: 8月5日(火曜日)3限(13時30分〜15時00分) 宮代ホール
■テーマ: 地球のために、社会のために私ができること
■ゲスト: 上田壮一氏 クリエイティブ・ディレクターThink the Earth プロジェクト プロデューサー、山名清隆氏 スコップ代表
ボランティア研究概論の特別講演シリーズ第三弾として、「社会起業家」をテーマにした3日目には、実際にお二人の社会起業家をお迎えしました。エコロジーとエコノミーの共存を標榜するThink the Earthプロジェクトの上田壮一氏と、公共事業の現場をコミュニケーション空間に変えるスコップの山名清隆氏です。お二人は、地球や地域社会のためにきっかけをデザインする社会起業家。例えば上田氏は、地球を身近に感じることのできる時計「wn-1」を作ったり、環境と水をテーマにした本「みずものがたり」を出版。一方、山名氏はトンネルで工事現場の方々に登場してもらいファッションショーを開催したり、褒めるパトカーを走らせます。また社会にポジティブにアプローチする社会起業家的な生き方、働き方のコンセプト「ソーシャル・モチベーション」(ソシモ)を提唱。お二人の奇想天外なエコやソーシャルなプロジェクトに、学生たちはワクワク、ハラハラ、そして涙も、大いに共感を呼びました。