聖心女子大学 2006年 史学専攻(日本史)「学科旅行」のご紹介

 わたくしたち史学専攻の日本史コースでは、6年ほど前まで、2年次生を対象として年度末に史跡や博物館などをめぐる、通称「学科旅行」を行ってきました。その後、さまざまな事情によりしばらく中断していましたが、今年(2006年)3月、久しぶりに「学科旅行」を復活し、2泊3日で奈良・京都をめぐる研修旅行を実施しました。そのようすを、参加した学生の感想などもおりまぜながら、ご紹介したいと思います。

 今回の学科旅行は、学生30名と教員3名が参加しました。まず、その日程を簡単に記しておきます。
    3月14日(火)  午後1時近鉄奈良駅集合、東大寺大仏殿・三月堂(法華堂)・二月堂・正倉院を見学、夕方6時にお水取り(修二会)の大松明を見学して、奈良市内の宿に宿泊。
    3月15日(水)  午前中は法隆寺、奈良に戻って昼食の後、興福寺国宝館(阿修羅像など)、春日大社、元興寺を経て奈良町を散策、奈良市内泊。
    3月16日(木)  奈良から京都に移動、午前中は京都御所を見学、東山で昼食の後、清水寺・蓮華王院(三十三間堂)をまわり、午後3時半頃、現地解散(時間に余裕がある者は、その後六波羅蜜寺を見学)。
 以上のように、今回の旅行は、いわばかつての修学旅行の定番コースともいえるものですが、最近の修学旅行ではあまり京都・奈良に行かないらしく、東大寺や清水寺は初めてという人も少なくありませんでした。
 旅行の計画は、前年秋頃からはじめ、だいたいの日程は教員のほうから提案しましたが、そのあとは学生のなかから4名の幹事役を決め、旅行前には宿の手配や「しおり」のとりまとめ、現地では拝観料の支払いなど、大活躍してもらいました。
 もちろん、幹事役以外の学生もいろいろな場面で幹事に協力して、快適な旅が続けられるよう努力していましたし、2日めなどは、10km以上も歩いたわりには、音をあげる人もなく、かなり充実した旅行になったと考えています。
 日本史を学ぶためには、さまざまな史料やこれまでの研究を本で読むのも大切ですが、同時に歴史の舞台や先人達が遺した遺跡・遺物を実際に見ることによって、イメージをより豊かにふくらませることができます。
 宿泊を伴う研修旅行には費用もかかり、参加者の日程を調整するのも大変ですが、日本史コースでは、今後もこのような研修旅行をできるだけ続けていきたいと考えています。
(聖心女子大学 史学科(日本史)教員一同)

学科旅行のしおり −抜粋−  クリックすると、多少大きな画像で見ることができます。
 


奈良公園を東大寺に向かう(1)

奈良公園を東大寺に向かう(2)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
←東大寺大仏殿→

奈良公園を東大寺に向かう(3)

東大寺二月堂、修二会の大松明(1)

東大寺二月堂、修二会の大松明(2)

東大寺正倉院、宝庫の床下を見学(1)

東大寺正倉院、宝庫の床下を見学(2)

学科旅行の感想 −参加した学生より−

■修二会について■
 私たちが奈良に行った日は、ちょうど東大寺の二月堂で毎年行われている伝統行事「修二会」の最終日でした。その日は3月中旬にもかかわらず、吹雪が舞うほどの寒さだったため、始まるまでの間、近くの茶店で甘いものを食べながら暖まっていました。夕方6時前に会場に行くと、最終日ということもあって、あたりは人で埋めつくされていました。そして会場のざわめきとともに、松明につけられた火が二月堂へとのぼっていくのが見えました。それが大きな炎となり、僧が火の粉を降らせます。次々と炎があらわれては火の粉を降らせ、まるで炎の滝のようです。闇に浮かぶ炎とその火の粉はとても美しく、感動的でした。

■法隆寺■
 前日の雪が嘘のように、2日目はとても良い天気になり、私たちは、まず法隆寺に向かいました。法隆寺は、聖徳太子が父用明天皇のために建立したといわれている寺で、飛鳥寺の次に古い寺院です。まず西院伽藍の入り口の中門をくぐると、すぐに高々とそびえる五重塔があり、その周囲の回廊には、日本史の教科書に必ず載っているエンタシスの柱が並んでいます。五重塔のなかにある仏像は、光が届かず薄暗くしか見えなかったので、四面のうちのどの方向がよく見えるか、みんなで見比べたりもしました。ほかには、正八角形の夢殿や、曲線の優美な百済観音像などを見ることができました。


修二会(お水取り)(1)

修二会(お水取り)(2)

修二会(お水取り)(3)

↑法隆寺(1)   法隆寺(2)→

■奈良・京都再訪■
 私は家が関西なので、小学校の修学旅行で同じようなコースを回りましたが、今回もかなり楽しめました。というのも、小学校の時は歴史にあまり興味がなかったので、お寺の方がいろいろと説明してくださったのに、あまり聞いていなかったからです。でも今回の旅行では、自分でも京都の歴史について少し調べていきましたし、先生方が細かいところまで説明してくださって、とても勉強になりました。移動距離は結構あって、足が棒になるまで歩きましたが、たくさん歩いたおかげで、ごはんがとてもおいしく食べられました。

■京都御所■
中学校の修学旅行で京都・奈良を訪れましたが、京都御所は今回が初めてで、とても楽しみにしていました。入り口を警備する警察官に少し驚きながらも、わくわくしながら御所内に入ります。御所の正殿で、即位の大礼などの大儀が行われる紫宸殿では、その豪華さに目をみはり、天皇の日常の住居であった清涼殿では、その優雅なたたずまいに、平安時代にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わうことができました。あいにくの雨で、傘をさしての見学でしたが、雨に濡れた庭園の景色もまた格別で、とても良い思い出になりました。


清水寺(2)

元興寺

京都御所(1)

京都御所(2)

清水寺(1)

清水寺(3)

清水寺(4)