| 授業概要 |
| 大伴家持といえば、「うらうらに照れる春日に……」に代表されるセンチメンタルな歌人と思う人が多いだろう。大正から昭和初期にかけて編み上げられ、戦後の国語教育によって定着されたこのイメージは、家持の実像からは多分に乖離していると思われる。470首を越える家持作歌と対話しながら、家持像の再構築を目指す。 |
| 課題・評価 |
| 各自の発表と討論中の発言が評価の対象となる(出席は必要条件であって十分条件ではない)。また申し出があれば補助レポートの提出を妨げない |
| テキスト |
| 佐竹昭広他二名『万葉集本文篇』(塙書房) |
| 参考文献 |
品田他五名『〈うた〉をよむ 三十一字の詩学』(三省堂) 稲岡耕二編『万葉集事典』学燈社 |
| 受講生への要望 |
| ここ三年ばかり、活発な受講生に恵まれ、大いに気をよくしている。今年もますます活況を呈することを期待する。 |
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| 授業計画 |
1.『万葉集』という書物についての基本的知識を提示。 2.前近代から近代に至る家持評価を概観、愁いをにじませた繊細な歌境が「発見」された事情を解説。 3.担当の決定。 4.毎週1名ずつ発表。受講生は発表を支持する班と批判する班に分かれて討論。批判者側は次々に質問を繰り出し、発表の不備を突き、代案を示す。支持者側は全力を挙げてこれを斥け、発表の援護に努める。白熱したディベートが展開し、知的昂奮という無上の快楽が一座を包む。教師は悠然とこの模様を眺め、おもむろに判定を下し、理由を述べる。
※4はいにしえの歌合せにヒントを得たスタイル。 |
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