授業概要 |
樋口一葉の小説。その文体は今や「古文」ですが、内容は現代を追い越すほど「新しい」。男性優位の社会の中で、女性たちが置かれていた情況をするどく見据え、しかも豊かな文学性をもって描き出しています。代表作を取り上げながら、近代小説の研究に必要な基礎知識、技術を身につけます。 |
課題・評価 |
発表、討論への参加、レポート、出席による。 |
テキスト |
樋口一葉『にごりえ・たけくらべ』(新潮文庫) |
参考文献 |
第一回の授業で紹介。 |
受講生への要望 |
受講希望者は第一回の授業に必ず出席のこと。研究方法等を説明し、分担を決めるため。 |
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授業計画 |
受講者は前期・後期に1回ずつ発表を担当する。(必要に応じて追加発表もありうる。)学年末には、まとめのレポートを作成する。
1. 前期『たけくらべ』 ・樋口一葉と『たけくらべ』についての基礎情報 ・同時代の評価・成立過程(未定稿、日記等から) ・題名の由来 ・先行研究における論点 ・舞台となっている時間、空間 ・登場人物の造形、相互関係、役割 ・同時代の制度・文化 ・注釈作業を活かしながら精読
2.後期『にごりえ』『十三夜』『大つごもり』『うつせみ』『われから』など ・小説ごとに担当グループを決め、前期に習得した研究方法を応用して発表を担当する。 ・上記の小説を原作とする映画の鑑賞。 |
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