.

コード AN13-01
系列 系列:キリスト教学II
授業科目 キリスト教学II−3
副題 日本人のキリスト教受容の諸相〜内村鑑三の信仰を考える
担当者 長野 美香
期間・単位 通年 4
曜日・時間 火2
対象学年 3・4
特記事項 再履修不可

授業概要
 明治維新後、伝統的価値観を喪失した日本人のうち、ある人々はキリスト教にあらたな生きる根拠を求めた。そうした中のひとり、内村鑑三(1861-1930)のHow I Became a Christianと『基督信徒のなぐさめ』を読む。前者では、彼のキリスト教信仰獲得への軌跡を、後者では、彼の獲得した強い信仰のありようを考える。
課題・評価
 出席、発表。また前回の内容についてのコメントを、毎回授業のはじめに提出する。
テキスト
 内村鑑三 How I Became a Christian : Out of My Diary (『内村鑑三全集』第3巻、岩波書店)/鈴木俊郎訳『余は如何にして基督信徒となりし乎』岩波文庫/『基督信徒のなぐさめ』岩波文庫→同書は現在在庫僅少のため、手に入れば。基本的には全集のコピーを配布する予定。しかし、岩波文庫版には注もあり、読みやすい。
参考文献
 関根正雄『内村鑑三』(人と思想25)清水書院 1967年 他。
受講生への要望
 一時代前の日本語に慣れていないと、読解に少々苦労するかもしれない。いわゆる文語調を読み慣れるのはそれほど困難なことではないが、当面は忍耐を強いられる。

授業計画
1.近世的世界観とその崩壊
2.近代的自我の苦悩
3.内村鑑三How I Became a Christianを読む。
 (1)異教
 (2)基督教に接す
 (3)初期の教会
 (4)新教会と平信徒伝道
 (5)世の中へ−感傷的基督教
 (6)基督教国の第一印象
 (7)基督教国にて−慈善家の間にて
 (8)基督教国にて
    −ニュー・イングランドのカレッヂ生活
 (9)基督教国にて−神学の一瞥
 (10)基督教国の偽りなき印象−帰国
4.『基督信徒のなぐさめ』を読む。
 (1)愛するものの失せし時
 (2)国人に捨てられし時
 (3)基督教会に捨てられし時
 (4)事業に失敗せし時
 (5)貧に迫りし時
 (6)不治の病に罹りし時
※テキストの読み進め方については、受講者と相談して決める予定。



.