授業概要 |
柳田国男(1875〜1962)の代表的著作『先祖の話』、『妹の力』を読む。柳田国男は日本民俗学の創始者であり、近代日本の生んだユニークな思想家である。柳田民俗学は、私たち日本人の人生観、世界観を探るうえで、きわめて重要な視座を示してくれている。読み進めるうちに、文字史料にあらわれないいわゆる「常民」の歴史が、日本の思想を考えるうえで、決して見落とすことのできない、示唆に富んだものであることを知ることになるであろう。 |
課題・評価 |
授業中の発表、出席。また前回の内容についてのコメントを毎回提出する。 |
テキスト |
『先祖の話』(『柳田国男全集』13 ちくま文庫 1990年) 『妹の力』(『柳田国男全集』11 ちくま文庫 1990年) |
参考文献 |
授業中に紹介する。 |
受講生への要望 |
柳田国男の文章は癖があって慣れるまでは少々読みにくいかもしれない。授業の前に必ず一読しておくこと。 |
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授業計画 |
テキストを順次読み進める。各節の担当者を決め、内容に関するレジュメをつくって説明してもらい、その後、ディスカッションを通じて、疑問点・問題点を話し合っていく。消化不良にならない速度で辛抱強く読めば、必ず得るところがあるはずである。
1.『先祖の話』 2.『妹の力』 2−1 妹の力 2−2 玉依彦の問題 2−3 玉依姫考 2−4 雷神信仰の変遷−母の神と子の神 2−5 松王健児の物語 2−6 人柱と松浦佐用姫 2−7 老女化石譚 2−8 念仏水由来 2−9 うつぼ舟の話 2−10 小野於通 2−11 稗田阿礼
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