授業概要 |
他者や社会の存在,そして他者や社会と関わることで人はどのような心理的・行動的・態度的影響を受けるのだろうか。この問いを主テーマとして,他者を意識する個人,人と人,人と小集団,人と「社会」の関係を,調査・実験など実証的な資料を基に考えたい。また,具体的な社会現象や,心理学の他の領域(認知心理学,発達心理学,臨床心理学)とのつながりについても,その基礎的な部分を理解できるようにしたい。 |
課題・評価 |
毎週の授業終了後に,出席カード,あるいは授業についての感想や疑問を書く「コメントペーパー」を提出することで出席カードに代える。評価は出席(40%)と学年末の試験(60%)によって行う。 |
テキスト |
特に指定しない。 各回に該当する配布資料を用意する。欠席者や紛失者等のためには,インターネットからのアクセス・ダウンロードが可能になるようにする。 |
参考文献 |
末永・安藤[編]現代社会心理学 東京大学出版会 中村陽吉[編]「自己過程」の社会心理学 同上 菅原健介[編著]ひとの目に映る自己 金子書房 松井 豊[編]対人心理学の視点 北大路書房 安藤・丹野[監訳]臨床社会心理学の進歩 北大路書房 齋藤 勇[著]図解雑学 人間関係の心理学 ナツメ社
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受講生への要望 |
受講者数にもよるが,可能な限り双方向的な授業にしたい。コメントペーパーだけでなく,その場で挙手をして内容についての質問や意見ができるような雰囲気作りと,念入りな準備に心がけるので,学生の皆さんにも是非協力願いたい。飲み物については持ち込み可とします。 |
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授業計画 |
1.自分を社会的存在として意識すること 自己意識の2つの側面と鏡 2.個人空間とアイコンタクト 心理的なわばり・非言語的行動 3.社会の中に埋め込まれた自分 自意識・社会的比較・他者からの評価 4.他者理解と自己呈示 初対面における「恥かしさ」と「物語」 印象の形成VS印象の操作 5.評価される自分・評価される自分 身体的魅力・性格・類似性か相補性か 6.愛し愛される自分 親密な人間関係の特質・愛の3角理論・成人愛着 恋愛のタイプ論・「自我同一性を支える恋愛」 7.怒りと攻撃/慈しみと援助の人間関係 責任の分散・囚人のジレンマ・モデリングと暴力 8.集団・組織の中の人間関係 地位と役割・多数派と少数派・リーダーシップ 9.「社会」とつながる自分を実感すること 自我同一性・バーチャルな自己・CMC 10.他の領域の心理学との境界領域 社会性の発達・心理臨床場面における人間関係等
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