授業概要 |
16〜17世紀に花開いたいわゆるスペイン神秘主義は、キリスト教神秘主義の歴史の中でも一つの高みをなしている。その概要を紹介することで、「神秘主義」とは何か、そのキリスト教ないし宗教一般における意義は何かを、現代的関心のもとで考えてみたい。 |
課題・評価 |
前期および後期に、それぞれ講義内容に関連したレポートを提出してもらう予定。 |
テキスト |
特定のものは用いない。 |
参考文献 |
講義の中で紹介する。 |
受講生への要望 |
スペイン語の知識は必要としない。 |
|
|
授業計画 |
以下の内容を講義していきたい。ただしその順序や構成は適宜変更される。
1.「神秘主義」をどう捉えるか 2.キリスト教神秘思想史概観 3.スペイン神秘主義という視点の意義 4.さまざまな神秘思想(扱う予定の神秘家とそのキーワード) ・フランシスコ・デ・オスナ:内的潜心 ・イグナチオ・デ・ロヨラ:観想と行動 ・アビラのテレジア:神秘体験の叙述、内面性と脱自 ・ルイス・デ・レオン:聖書の言葉と詩の言葉 ・十字架のヨハネ:魂の暗夜、霊的婚姻 ・アルンブラド派:正統と異端 ・ミゲル・デ・モリノス:静寂主義、スコラ学と神秘主義 5.「神秘主義」の現代的意義
名高い神秘家たちのテクストを、スペイン語原文、英訳、仏訳、和訳などによって少しずつ読むことも試みたい。
|
|
|