コード JD38-01
系列 系列:教育学・初等教育学
授業科目 人間学習8[総合演習]
副題 (国際理解教育)
副専攻 J1・K1・K2
担当者 永田 佳之
単位 2
期・曜時 前期 金3
対象学年 2・3・4年
特記事項

授業概要
 通例、国際理解教育は異民族(国民)同士の相互理解を前提として行われるが、この授業では「他者を理解することは可能か」という問いからはじめる。国連総会の決議による「平和と文化と非暴力の10年」の初年に起きたのが同時多発テロ事件であり、事件を契機に他者との相互理解など絶望的であると考えるに至った者も少なくない。こうした近年の国際情勢を踏まえ、授業では「理解可能な他者」を前提とせず、自分と他者との間にある<溝>やコミュニケーションというツールの無力さについて様々なアクティビティを通して学び、その上で現代社会での相互理解の可能性を検討していく。
課題・評価
 出席、グループまたは個人発表等の「授業づくり」への積極性の他、レポートをもって評価する。
テキスト
 永田佳之ほか編著『国際教育協力を志す人のために:平和・共生の構築へ』(学文社、2004年)
参考文献
 鷲田清一『まなざしの記憶―だれかの傍らで』(TBSブリタニカ、2000年)
上記の他、トピックごとに提示
受講生への要望
 国際的な素養や知識については受講の前提としないが、事前学習を怠らないことと授業への積極的な参加が求められる。なお、教職志望の受講者のため、総合的学習の時間を想定した授業構成とする。
授業計画
■講義のキーワード
 ユネスコ憲章、構造的暴力、コンフリクト・リゾリューション、「持続可能な開発のための教育」
■講義の内容は次の5つに大別される。
①アクティビティを通した<気づき>のための作業(「9・11」関連のショートフィルムの鑑賞等)
②戦後の国際理解教育史の概観及び総合的かつ批判的なレビュー
③国際機関やNGOの推進する国際理解教育の実際についての検討
④国際理解教育もしくは非暴力の教育実践についての国内外の事例の調べ学習
⑤国際理解教育の現代的課題について「持続可能な開発のための教育」をキーワードに検討

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