コード KA41-01
系列 系列:初等教育学
授業科目 数学概論
副題 (心と数と形)
副専攻 K1・K2
担当者 吉野 諒三
単位 2
期・曜時 前期 金3
対象学年 2・3・4年
特記事項

授業概要
 数学は、かつては「真実」を扱う学問であり、一種の宗教的色彩すら帯びていたこともありましたが、現在では「純粋数学」として発展する一方で、観測対象と観測者との間の関係系の「表現法」としての位置づけも明確になってきました。こういった背景を念頭に、心理学等の人文社会科学のトピックの数学的扱いに触れようと思います。
課題・評価
 授業中に提示するいくつかの課題や、自由な観察や実験に基づいたデータ分析のレポートにより、評価する。
テキスト
 特に指定せず。
参考文献
 「心を測る」吉野諒三著(朝倉書店 2001)
 さらに、授業中に、その都度、参考文献を紹介する。
受講生への要望
 受講生は、授業内容をもとに、自分自身で積極的に思考を巡らし、自分なりの数学的、数理的哲学を創り上げるように努めてほしい。
授業計画
 数字の発展してきた歴史を念頭において、心理学、歴史、文献学等々からいくつかのトピックを選択して、それらの数理的解析の考え方を簡略に説明する。受講者にも、授業中に簡単な実験やデータ収集に積極的に参加していただき、皆で一緒に熟考しながら、解析を進めたい。主として、以下のトピックを念頭におき、適宜に新たな話題を加えるが、取り扱う時間の長さや順序は臨機応変にする。
1.尺度(ものさし)について…観測と計量
2.魔法の数7       …記憶の構造
3.「デタラメ」の利用   …統計的検定
4.源氏物語と数と幾何学  …計量文献学
5.邪馬台国論争と幾何学  …トポロジー
6.時間と空間
  1)認知地図(頭の中の地図)
  2)ゾウの時間、ネズミの時間(心理的時間)
7.国民性の研究
  1)標本調査について
  2)日本人の変遷
  3)国際比較
8.心の世界  …システムとしての人の関係

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