コード YA23-01
系列 人間科学専攻(博士後期課程)
授業科目 認知心理学特殊研究Ⅲ
副題 (感情表出研究の知見と方法論を学ぶ)
副専攻
担当者 高橋 雅延
単位 2
期・曜時 後期 金4
対象学年 院生のみ
特記事項

授業概要
 感情表出とは感情的な体験を他者に開示したり筆記することを言う。このような感情表出と身体的・精神的健康との関連が近年の研究によって明らかにされてきている。この授業では、感情表出研究の現状と問題点、その方法論を学ぶために、テキストを読みながら学んでいく。
課題・評価
 発表(内容および発表技法を評価)70%、質疑応答・討論とコメント(論理性、明確性などを評価)30%
テキスト
 (前半)J・W・ペネベーカー(著) 余語真夫(監訳) (2000). オープニングアップー秘密の告白と心身の健康 北大路書房(後半)ステファン・J・レポーレ+ジュシュア・M・スミス(編) 余語真夫ほか(監訳) (2004). 筆記療法-トラウマやストレスの筆記による心身健康の増進法- 北大路書房
参考文献
 ランドルフ・R・コーネリアス 齋藤勇(監訳)(1999). 感情の科学-心理学は感情をどこまで理解できたか- 誠信書房
受講生への要望
 授業の開始までに、可能な限り、テキストを入手し、できれば参考文献とあわせて通読しておくこと。
授業計画
 授業は2冊のテキストの各章の分担発表をもとにした質疑応答、討論が中心となる。以下に、おおよその授業計画を示した(詳細は、授業第1回目のオリエンテーションで明示するので、必ず出席すること)。
(1)オリエンテーション(レジュメの作成法、発表方法、評価の方法、オフィスアワー、テキスト発表の割り振りなど)
<前半のテキストの分担発表>
(2)告白と抑制/抑制は健康をおびやかす
(3)筆記するといっそう健康になる/実験室における告白
(4)考えを抑え込むことの闘い/対処を速めるには
(5)筆記の価値を理解する/告白の社会的価値
(6)愛情と情熱、そしてスリル/抑制パーソナリティ
(7)抑制のかかった都市/文脈のなかでの告白/トラウマ以外に対する効用
<後半のテキストの分担発表>
(8)筆記療法/筆記表現と血圧/情動表出,筆記表現法と癌
(9)生活を書き綴る/抑圧型ならびにアレキシサイミアにおける筆記による感情開示の効果/情動の筆記と健康
(10)痛みのともなわない改善はありうるのか?/ストレスと筆記表現とワーキングメモリ/情動の表出と健康の受容
(11)認知処理と開示と健康/基礎研究の成果を臨床実践に利用する/インテラピー
(12)ワークブック/何事にも時があり/情動的な出来事の筆記
(13)授業のまとめ

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