コード AN20-01
系列 系列:キリスト教学Ⅱ
授業科目 キリスト教学Ⅱ-10
副題 (「苦しみ」をめぐる考察)
副専攻
担当者 寺戸 淳子
単位 4
期・曜時 通年 月2
対象学年 3・4年
特記事項 ※HD51「キリスト教学特講Ⅰ」と同一

授業概要
 「苦しいときの神頼み」という言葉が示すように、人は病い・貧しさ・孤独など、弱さと苦しみの内にある時ほど、「宗教」と呼ばれている世界へと心を向けるものであるように思われる。授業では、苦しみという、人が生きていくうえで不可避であろう体験に、さまざまな主義・信条が思想・実践の両面でどのように向き合っているのかを考える。
課題・評価
 授業の終わりに提出するリアクション・ペーパー、発表、後期レポートの総合評価。
テキスト
 基本となるテキストは、①ジョン・ボウ力ー「苦難の意味―諸宗毅における―」脇本平也監訳 教文館 1982年。②BOLTANSKI,Luc, La Souffrance à distance, Morale,-humanitaire, médias et politique, Paris, métailié, 1993, 288p. (英訳あり)
参考文献
 授業中随時指示する。
受講生への要望
授業計画
 前期に基本テキスト①を演習形式で講読し、諸宗教の苦しみに対する取り組みの歴史を概観する。その後、時間が許す限り、現代社会において苦しみを巡る倫理的課題がどのように変化してきているかを、ヨハネ・パウロII世(苦しみの「意味づけ」の問題)、エマニュエル・レヴィナス(「他者の苦しみ」の問題)、G・C・スピヴァク(他者の苦しみの代弁をめぐる問題)などの論考を通して考えていく。基本テキスト②(苦しみを「見る」ことの問題)を一部読む可能性もある。
 後期は、メディアによる「苦しみ」の報道、苦しみの「現場」のレポートなど、前期期間中に各自が選んだテーマに基づいて発表を行う。毎回その日の担当者から出された考察テーマについてグループごとに話し合い、リアクションぺーパーを提出してもらう。

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