2008 syllabus

コード	EG14-01
系列	系列：人間関係
授業科目	文化人類学特講４
副題	（イスラームの人類学）
副専攻	E1

担当者	大川　真由子
単位	2
期・曜時	後期　月3
対象学年	2・3・4年
特記事項

授業概要

　イスラームは狭義の宗教の範疇を超えて、社会生活全般を規定するものである。本講義では、中東地域のイスラーム教徒の日常的な暮らしを紹介し、イスラームが現代社会という文脈のなかでどのような機能を果たしているのかについて考えていく。具体的には、民間信仰、宗教復興、ジェンダー、オリエンタリズム、民族の問題などを扱う。

課題・評価

　出席状況(30％)と学期末の試験（70％）によって評価する。場合によっては、リアクションペーパーを1、2回課す。

テキスト

　特定の教科書は使用しない。毎回ハンドアウトを配布し、テーマごとの参考文献を提示する。

参考文献

　大塚和夫『異文化としてのイスラーム』（同文舘）、大塚和夫（編）『アジア読本　アラブ』（河出書房新書）。

受講生への要望

　イスラーム教徒の視点から多様な事象を考察することで、我々が陥りやすいイスラームの一枚岩的なイメージからの脱却を試みたい。まじめな態度で臨む受講生を歓迎する。

授業計画

　以下の要領で講義を進めていく。

１．中東の多様性：宗教、民族、言語
２．イスラーム入門Ⅰ
３．イスラーム入門Ⅱ
４．民衆のイスラームⅠ：儀礼
５．民衆のイスラームⅡ：スーフィズムと聖者信仰
６．家族と結婚
７．部族、民族、国家
８．イスラーム復興とイスラーム主義
９．イスラームとジェンダー
10．文化相対主義、ビデオ鑑賞
11．伝統の創造とオリエンタリズム
12．イスラームと／のグローバリゼーション、近代

　まずはイスラームの基礎知識を習得したうえで、イスラームのもつ多様性に注意を払いながら、グローバル化のなかで我々が経験している社会の変化や問題を多面的かつ柔軟に理解する視点を身につけたい。

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