コード HA34-01
系列 系列:哲学・思想史
授業科目 認識論Ⅰ
副題 (合理的なものと非合理的なもの)
副専攻 H1
担当者 米澤 克夫
単位 2
期・曜時 前期 火3
対象学年 1(B)・2・3・4年
特記事項

授業概要
 認識論とは、常識、自然科学、心理学、精神病理学、人文科学、美的認識など、およそ認識とはいかにして可能かを、メタ科学(哲学)の立場から再吟味する学問である。この講義では抽象論にとどまることなく、多彩で学際的な素材を用いて、具体的に論じたいと思う。
課題・評価
 リアクション・ペーパー、小テスト、およびドナルド・デイビッドソンの「非合理性のパラドックス」という論文のレポートによって評価する。
テキスト
 必要に応じてプリントを用意する。
参考文献
 ロバート・フォグリン『理性はどうしたって綱渡りです(Waking the Tightrope of Reason)』(2005,春秋社)野矢茂樹他訳。
 ドナルド・デイビッドソン『合理性の諸問題(Problems of Rationakity)』(2007、春秋社)
受講生への要望
 抽象的なことも含めて、哲学、心理学、自然科学、芸術など多方面な学問分野に関心のある学生の受講を望む。
授業計画
 大体次の内容の講義を行う。(順番、内容に関して変更もありうる。)
1.認識についての懐疑論の構造(1)-デカルトの夢の懐疑-
2.認識についての懐疑論の構造(2)-ラッセルの記憶懐疑論-
3.認識についての懐疑論の構造(3)-ヒュームの因果性についての懐疑論-
4.認識についての懐疑論の構造(4)-ラッセルの他人の心の認識に関する懐疑論ー
5.認識についての懐疑論の構造(5)-ウィトゲンシュタインの規則のパラドックスー
6.ゲシュタルト心理学と知覚の理論負荷性とパラダイム論(ケーラー、ウィトゲンシュタイン、クーン)
7.合理性とは何か?(K.ポパー)
8.合理的人間に潜む非合理的要素(1)ーアクラシア(自制の欠如、わかっちゃいるけどやめられない症候群)
(ソクラテス、アリストテレス、デイビッドソン)
9.合理的人間に潜む非合理的要素(2)ー希望的観測と
自己欺瞞(デイビッドソン、サルトル)
10.合理的人間に潜む非合理的要素(3)ー妄想の構造(恋愛妄想などを例にとって)
11.合理的人間に潜む非合理的要素(4)―精神病理学的話題(ストーカーなど)
12.自然科学的認識と人文科学的認識
13.自然科学的認識と美的・芸術的認識
     その他

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