コード DF61-01
系列 系列:西洋史
授業科目 ロシア文化史
副題 (ロシアと日本――謎の国の実像を求めて)
副専攻 D3
担当者 広岡 直子
単位 4
期・曜時 通年 火2
対象学年 1(B)・2・3・4年
特記事項

学習目標
 日本に最も近い隣国の一つであるロシアは、ヨーロッパでもなくアジアでもないと表現されてきた。激動のロシア史を振り返り、ロシアの実像に迫り、日露関係を政治・経済・文化の多面的角度から分析する。
授業概要
 講義形式で行われる。ロシアの歴史をひもときながら、時に自然・民族・宗教・文学・芸術・あるいは衣食住などの市民生活についても論じる。日露関係史については外交交渉史だけでなく、文学・芸術・宗教などの影響についても理解を深める。
テキスト
 特になし。
参考文献・課題図書
 授業の時に指示する。
受講生への要望
 授業内容は多岐にわたり、一人一人にとっては関心の低いテーマもあると思うが、なるべく毎回出席して多くの顔を持つロシアと対面して欲しい。
評価方法
 出席状況と試験によって評価する。
授業計画
1.ロシアはどんな国;ヨーロッパかアジアか
2.ツァーリ専制とツァーリ信仰;抑圧と民衆の熱狂
3.「青銅の騎士」ピョートル大帝と民衆版画(ルボーク)
4.エカテリーナ二世の帝国拡大とフランス啓蒙思想の導入
5.漂流民大国屋光太夫;『おろしや国粋夢端譚』
6.ロシア正教の変遷と分裂;旧教徒とは何か
7.ロシア正教と政治権力の歴史;帝政期から現代まで
8.日本におけるロシア正教;神田と箱館
9.旧ソ連の宗教問題;カトリック・イスラム・ユダヤ教
10.体制変革への道;ロシア貴族から知識人へ
11.農奴解放のロシア;地主貴族の生活と農奴の一生
12.「ミール共同体」から社会主義へ;後進性は優位か
13.テロルと反動
14.日露戦争と血の日曜日事件;帝政の崩壊への号砲
15.資本主義と民主主義の試みと限界
16.「パンと塩」;ロシアの食卓ともてなしの心
17.ロシアの祝祭日;一年のカレンダーとロシア人の心性
18.ロシア革命とは何か;マルクス主義とボリシェヴィズム
19.日本のシベリア出兵と米国の干渉;一国社会主義の運命
20.「新経済政策」と資本蓄積;工業化への道
21.スターリン体制の成立(1);農業集団化
22.スターリン体制の成立(2);大粛清
23.文学におけるロシア(1);プーシキン・ツルゲーネフ
24.文学におけるロシア(2);ドストエフスキー・トルストイ
25.日本のロシア文学受容と大正デモクラシー
26.演劇・音楽・バレエの楽しみ
27.ロシア・アヴァンギャルドの世界
28.フルシチョフ改革;ギガント・マニアと「共同体」の最終的な消滅
29.ペレストロイカの本質と限界
30.現代ロシアと日本
自由記述欄
一年をかけて、キリル文字を読んで書けるようにしたいと思います。講義が終わったら、気軽にロシアに出かけてみてください!

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