コード EG17-01
系列 系列:人間関係
授業科目 文化人類学特講7
副題 (観光の人類学)
副専攻 E1
担当者 市川 哲
単位 2
期・曜時 前期 月3
対象学年 2・3・4年
特記事項

学習目標
 文化人類学の中でも、特に観光人類学と呼ばれる分野を学ぶことにより、自文化と異文化をともに知る視点を獲得することを目的とする。
授業概要
 「観光」は現代世界を特徴づける現象として、多くの学問分野が注目するテーマである。本授業では観光に関係する事象を文化人類学的にどのように理解するのかについて講義する。特に観光と文化との関係に注目することにより、いかにして文化が意識化され、操作され、場合によっては作り変えられるのか、という動態的な状況について講義する。そのための事例として、担当教員がこれまで調査してきた、東南アジア(特にマレーシア)およびオセアニア(特にパプアニューギニア、オーストラリア)における観光について紹介する予定である。なお下記の授業計画は実際の授業の進行の度合いによって変更する可能性がある。
テキスト
 テキストは特に使用しない。
参考文献・課題図書
 山下晋司編 2007年 『観光文化学』 新曜社。
受講生への要望
 観光人類学とは単なる観光業に関する知識ではなく、観光を通して自文化と異文化を知る、きわめて文化人類学的な学問である。そのため受講生は観光だけでなく、文化人類学にも興味を持って講義に臨んでほしい。
評価方法
 通常の授業への取り組み姿勢と学期末試験の成績をもとに評価する。極度に授業態度の悪い者には単位を認めないので注意すること。
授業計画
1.イントロダクション:観光人類学とは何か。
2.観光と近代:観光の歴史。近代化と観光。
3.観光と伝統:伝統の創造。伝統文化と観光。
4.観光と民族:民族とは何か。民族文化と観光。
5.観光とイメージ:楽園イメージ。オリエンタリズム。
6.観光とアイデンティティ:アイデンティティと文化。
7.観光と世界システム:世界システム論。中心・周辺と観光。
8.観光と空間:場所、空間、景観論と観光。
9.観光と移動:移動手段の発展。植民地と観光。
10.観光と巡礼:巡礼と何か。日常と非日常。
11.観光と移民:移民にとっての故郷と観光。
12.観光と環境:エコロジーの思想。エコ・ツーリズム。
13.観光とグローバル化:グローバル化の中のローカルな存在。
14.まとめ:観光から見る人類学、人類学から見る観光。
15.教場試験
自由記述欄

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