コード GC11-01
系列 系列:国際社会領域(国際政治系)
授業科目 政治学概論[含国際政治]
副題 (政治学の歴史から読み解く現代政治の世界)
副専攻 G1
担当者 関場 誓子
単位 4
期・曜時 通年 水3
対象学年 1(B)・2・3・4年
特記事項

学習目標
 政治制度をめぐる理論の歴史は古く、プラトンやアリストテレスの時代にまで遡る。グローバリズムの進展で、国家の意義が相対化されつつある今、2000年以上に及ぶ先人の叡智を辿り、あらためて現代世界における国家や国民の意味合いを問い直してみたい。
授業概要
 民主主義の基盤は権力の分立である。この授業では、まず徹底した三権分立を取り入れたアメリカの民主政について検証し、その上で、よりよき政体を模索し続けた人類の試行錯誤の歴史を振り返る。
テキスト
 授業中に指示する。
参考文献・課題図書
 小笠原 弘親、藤原 保信、 小野 紀明 『政治思想史 』(有斐閣Sシリーズ) ほか、授業中に指示する。
受講生への要望
 日ごろから政治に関するニュースや論調に親しんでほしい。
評価方法
 期末に、記述式の試験を行う。
授業計画
1.政治学概論を学ぶ意義や参考文献の紹介等。
2.アメリカの政治制度における三権分立の意義を考える(合衆国憲法を中心に)
3.アメリカの政治制度における大統領の役割
4.アメリカの政治制度における連邦議会の役割
5.アメリカの政治制度における世論の役割
6.以上のアメリカの民主政を念頭に、古典古代以来、よりよき政体を求め続けた先人の試行錯誤の歴史を振り返ることの意義を考察
7.政治学のルーツとしての古代ギリシャの政治思想
8.ヘレニズム時代におけるポリス喪失の政治思想(現代世界類似性についても考察)
9.世界帝国(ローマ)形成期の政治思想-ポリュビオスの「政体循環論」、キケロの「国家と法」等
10.帝政期ローマの政治思想とキリスト教:アウグスティヌスの国家観
11.中世ヨーロッパ世界の形成期における政治思想
12.中世ヨーロッパ世界の確立期における政治思想
13.中世ヨーロッパ世界の最盛期における政治思想:トマス・アクィナスによる秩序の体系(永久法・自然法・人定法の体系)
14.中世ヨーロッパ世界の解体期における政治思想
15.中世思想の崩壊期‐ルネッサンスの政治思想:マキアヴェリの現実主義(stato の概念)
16.中世思想の崩壊期‐ルネッサンスの政治思想:トマス・モアの理想主義(ユートピア)
17.中世思想の崩壊期‐宗教改革:ルター(領邦絶対主義)
18.中世思想の崩壊期‐宗教改革:カルヴァン(神聖政治・長老教会制度に見る代表制)
19.絶対主義時代の政治思想:信条主義と権力政治の交差(抵抗権、干渉戦争の是非)
20.絶対主義時代の政治思想:ボダンの国家主権の概念・グロティウスの国際法
21.近代国家の政治思想-イギリスの社会契約説(ホッブズ、ロック)
22.近代国家の政治思想-フランスの社会契約説(モンテスキュー、ルソー)
23.再びアメリカの民主政:トクヴィルのアメリカの民主政論
24.第1次世界大戦を機に浮上した新たな学問分野としての国際政治学概観
25.第1次世界大戦直後の国際政治学:理想主義(ユートピアニズム)
26.ファシズムの台頭等による国際情勢の不安定化:ユートピアニズム批判
27.第2次世界大戦と国際政治理論:現実主義(リアリズム)の台頭
28.1970年代以降の国際政治理論:コヘインとナイによる相互依存論等
29.現代の国際政治理論
30.これまでの理論学習を踏まえた日本の政治の現状についての考察
自由記述欄
授業は基本的に講義形式だが、受講生による意見の開陳を歓迎する。

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