コード HA36-01
系列 系列:哲学・思想史
授業科目 倫理学演習Ⅲ
副題 (日本の思想を考える)
副専攻 H1
担当者 長野 美香
単位 4
期・曜時 通年 火2
対象学年 1(B)・2・3・4年
特記事項

学習目標
 一冊の書物を精読し,正確に理解する方法の獲得を目標とする。また日本思想分野について基本的な教養を身につけること,先人の思想を学ぶことによって現代的で身近な問題を考えるヒントを得ることを目指す。
授業概要
 相良亨『日本人の心』3~4章を読む。3章「純粋性の追求」では<日本的誠実>を考える。4章「道理の風化」では,大陸思想が日本でどのように受容されたのかを考える。テキストで引用されている史料原典を探し出し,それを読み解くことで理解を深めていく。
テキスト
 相良亨『日本人の心』(佐藤正英編『相良亨著作集 第5巻 日本人論』ぺりかん社 1992年 所収。)
参考文献・課題図書
 和辻哲郎『日本倫理思想史』1953年 岩波書店/佐藤正英編『相良亨著作集』全6巻 1992~1996年 ぺりかん社/佐藤正英『日本倫理思想史』東京大学出版会 2003年/清水正之『日本の思想』2008年 放送大学教育振興会
受講生への要望
 論理的な文章を丁寧に読むことによって,書かれていることの全体像を掴めたという手応えが得られれば,読解力に自信をもてるようになる。そのためには,授業前に一読し,発表者の発表に熱心に耳を傾け,討論に参加することが必須。
評価方法
 授業への参加態度。出席状況。担当箇所のレポート,ペーパーの提出状況など。
授業計画
1.授業の進め方,プレゼンテーションの準備方法等,担当者の決定について。
2.プレゼンテーションの準備。
3.第3章「純粋性の追求」~「序」をめぐって。講義形式。
4.「序」および「清き明き心」。万葉集,古事記,日本書紀,宣命,神皇正統記,神道五部書等を用いる。
5.「清き明き心」続き。
6.「誠の儒学」。中庸,伊藤仁斎の著作等を用いる。
7.「誠の儒学」続き。
8.「忍びざる情」。山鹿素行,荻生徂徠,細井平洲,吉田松陰,会沢正志斎等の著作を用いる。
9.「忍びざる情」続き。
10.「松陰の「至誠」」。吉田松陰,中沢道二,親鸞等の著作を用いる。
11.「松陰の「至誠」」続き。
12.「近代化と誠」。荻生徂徠,本居宣長,西田幾多郎等の著作を用いる。
13.「近代化と誠」続き。
14.「方向性の欠如」。ベネディクト『菊と刀』等を用いる。
15.第3章まとめ。講義形式。
16.第4章「道理の風化」より~「道理と情」。貞永式目,愚管抄,沙石集,北条重時家訓等を用いる。
17.「道理と情」続き。
18.「道理と無私」。神皇正統記,沙石集,栂尾明恵上人伝記,十訓抄,北条早雲家訓,細川頼之記,等持院殿御遺書,文明一統記等を用いる。
19.「道理と無私」続き。
20.「道理と無私」続き。
21.「朱子学批判」。甲陽軍鑑,葉隠,林羅山,山鹿素行,山崎闇斎,中江藤樹,伊藤仁斎,佐藤一斎,吉田松陰等の著作を用いる。
22.「朱子学批判」続き。
23.「朱子学批判」続き。
24.「習俗的な秩序」。荻生徂徠,本居宣長等の著作を用いる。
25.「習俗的な秩序」続き。
26.「習俗的な秩序」続き。
27.「共同体のあり方」。二宮翁夜話,塵芥集,武家諸法度等を用いる。
28.「共同体のあり方」続き。
29.第4章まとめ。講義形式。
30.予備日。
自由記述欄

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