コード AS07-01
授業科目 科学史1
副題 (科学の社会史・文化史)
副専攻
特記事項
担当者 河野 俊哉
単位 2
期・曜時 後期 月5
対象学年 1(A)・2・3・4年

学習目標
 東日本大震災及びそれに伴う原発問題をみればわかるように、文・理を問わず多くの人々にとっても、科学研究やその結果の持つ意味について通じていること(科学リテラシー)が、必須となりつつあります。そのことをふまえて、本講義では、「科学」とは何かについて歴史的に考察し、「科学」に対する理解を深めることを目的とします。
授業概要
 科学の歴史は単に科学の理論や概念の歴史だけではなく、科学という人間の営みの歴史でもあります。その営みには、様々な社会的要素が含まれており、本講義ではこのような科学と社会の相互作用、科学の社会的・文化的側面の歴史に焦点をあてて講義を進めます。講義形式で授業を進めますが、適宜視聴覚教材を用いたり、授業時に小レポートを課すなりして、双方向の授業を目指します。
テキスト
 河野俊哉他共著『科学の真理は永遠に不変なのだろうか』(ベレ出版、2009年)。
 および授業時にプリントを配布します。
参考文献・課題図書
 古川安『科学の社会史[増訂版]』(南窓社、2000年)。
 井山弘幸・金森修『現代科学論』(新曜社、2000年)。
 小林信一等編『社会技術概論』(放送大学教育振興会、2007年)。
 藤垣裕子・廣野善幸編『科学コミュニケーション論』(東京大学出版会、2008年)。
受講生への要望
 細かな科学知識は必要としませんが、各自の関心分野(歴史学、哲学、英文学、教育学等)から積極的に「科学」との関連を模索して下さい。そのことによって、良い意味で皆さんの科学観が変わることを願っています。
評価方法
 出席を兼ねた授業時の小レポート、授業外レポート等。詳細は授業時に説明します。
授業計画
1.ガイダンス:講義の概要、成績評価について説明します。アンケートを実施しますので、必ず出席して下さい。
2.「科学」の誕生:「歴史観」について説明します。
3.「古代ギリシアの自然観」について説明します。
4.「錬金術と絵画」について概観してみましょう。『ハリー・ポッターと賢者の石』
5.「12世紀ルネサンス」と「大学の誕生」について説明します。
6.「科学革命論」再考Ⅰ:概略とその問題点を説明します。~『薔薇の名前』の鑑賞。
7.「科学革命論」再考Ⅱ:「中国の科学」と「西洋中心主義」について説明します。
8.「科学革命論」再考Ⅲ:コペルニクス、ケプラーの営為を通して、ルネサンスの意味を考えます。
9.「科学革命論」再考Ⅳ:魔術的自然観と機械論的自然観について説明します。
10.「科学革命論」再考Ⅴ:「化学革命」について検討します。『においの歴史』、『パヒューム』。
11.「酸素の発見」と「パラダイム論」について説明します。:「絵画と科学」、「啓蒙主義と聖俗革命」、「百科事典と学問分類」。
12.科学技術社会論入門Ⅰ:BSE(狂牛病)問題を事例にして、科学コミュニケーションについて説明します。
13.科学技術社会論入門Ⅱ:原発問題を事例にして、リスク社会、科学リテラシーについて説明します。
14.「大学の誕生(日本の場合)」、「教養教育の再構築」について説明します。
15.まとめ:講義の意味を再確認(試験)
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