2012 syllabus

コード	ED11-01
授業科目	人格心理学特講１
副題	（心理学的個人差の実証科学的研究と理論）
副専攻	E1
特記事項

担当者	若林　明雄
単位	2
期・曜時	前期　集中
対象学年	2・3・4年

学習目標

　心理学的個人差研究の中核概念であるパーソナリティ（人格）の基本的概念を理解するとともに，代表的な関連理論について理解を深め，心理学的個人差について客観的に理解する目を養う。また，パーソナリティ以外の心理学的個人差の側面についても理解を深める。

授業概要

　パーソナリティ（人格・性格）を中心に，知能や認知的傾向などの個人差の問題について，その基本的問題と歴史的展開について，多面的に論じるとともに，代表的なアプローチである資質（特性・類型）論的アプローチ，精神病理学的アプローチ，認知的アプローチについて，比較検討を行う。また，認知的能力や，近年関心が高まっている脳・神経系に基礎を持つ認知スタイルの個人差や，その進化心理学的説明について最新の研究を紹介する。

テキスト

　パーソナリティとは何か：その概念と理論（若林明雄・培風館）

参考文献・課題図書

受講生への要望

　心理学についての基礎的知識を持っていることが望ましい。

評価方法

　最終的に行う筆記試験（客観テスト50％＋論述テスト50％）の成績を基本に，授業への参加状況を加味して評価を行う。

授業計画

１．心理学的個人差研究の基本問題：知能・パーソナリティ・認知スタイル
２．心理学的個人差の起源：遺伝と環境・個人差の生物学的基礎
３．パーソナリティ研究の歴史的展開(1)：個人差・相関的アプローチ
４．パーソナリティ研究の歴史的展開(2)：精神病理学的アプローチ
５．パーソナリティ研究の歴史的展開(3)：認知的・実験的アプローチ
６．資質論的パーソナリティ理論：CattellとEysenck の理論
７．Big Five（5因子）モデルの可能性と限界
８．生物学的パーソナリティ理論
９．動物（ヒト以外）のパーソナリティ・個体差研究
10．社会的認知能力の個人差：心の理論（Theory of Mind）と Emotional Intelligence
11．進化心理学的アプローチによる個人差研究
12．性差と心理学的個人差
13．E-S (Empathizing-Systemizing) モデルと認知スタイル
14．遺伝と環境の間にある規定要因：胎生期の生化学的環境要因の心理学的個人差への影響
15．パーソナリティとは何か

自由記述欄

■BACK　■検索システムへ　 ■TOPへ