コード ED11-01
授業科目 人格心理学特講1
副題 (心理学的個人差の実証科学的研究と理論)
副専攻 E1
特記事項
担当者 若林 明雄
単位 2
期・曜時 前期 集中
対象学年 2・3・4年

学習目標
 心理学的個人差研究の起源と展開について、その中核概念である、認知的能力(知能)、パーソナリティ(人格)、認知スタイルの基本的概念を理解するとともに、代表的な関連理論とその実証研究について理解を深め、心理学的個人差について客観的に理解する目を養う。また、近年の脳神経系からのアプローチによる心理学的個人差の側面についても理解を深める。
授業概要
 心理学的個人差について、認知的能力(知能)、パーソナリティ(人格・性格)認知スタイルなどの個人差の問題を中心に、その基本的問題と歴史的展開と現在の動向について、多面的に論じる。認知的能力については、その概念と測定法上の問題について、パーソナリティに関しては、代表的なアプローチである資質(特性・類型)論的アプローチ、精神病理学的アプローチ、認知的アプローチについて、比較検討を行う。また、認知スタイルについては、脳・神経系に基礎を持つ個人差や、その進化心理学的説明について最新の研究を紹介する。
テキスト
 パーソナリティとは何か:その概念と理論(若林明雄・培風館)
参考文献・課題図書
 知能とは何か(J.R. Flynn)翻訳書・培風館
受講生への要望
 心理学についての基礎的知識を持っていることが望ましい。
評価方法
 最終的に行う筆記試験(客観テスト50%+論述テスト50%)の成績を基本に,授業への参加状況を加味して評価を行う。
授業計画
1.心理学的個人差研究の基本問題:知能・パーソナリティ・認知スタイル
2.心理学的個人差の起源:遺伝と環境・個人差の生物学的基礎
3.知能研究の歴史的展開:知能研究と知能検査の発達
4.収束的な認知能力から社会的認知能力へ:Emotional Intelligence と心の理論(Theory of Mind)
5.パーソナリティ研究の歴史的展開(1):個人差・相関的アプローチ
6.パーソナリティ研究の歴史的展開(2):精神病理学的アプローチ
7.パーソナリティ研究の歴史的展開(3):認知的・実験的アプローチ
8.資質論的パーソナリティ理論:CattellとEysenck の理論
9.Big Five(5因子)モデルの可能性と限界
10.現在の新たなパーソナリティ理論モデル
11.動物(ヒト以外)のパーソナリティ・個体差研究
12.進化心理学的アプローチによる個人差研究
13.E-S (Empathizing-Systemizing) モデルと認知スタイル
14.遺伝と環境の間にある規定要因:胎生期の生化学的環境要因の心理学的個人差への影響
15.パーソナリティとは何か:現時点での再定義
自由記述欄
 

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