コード GG32-01
授業科目 フランスの社会と文化(2)
副題 (19世紀フランス芸術 ―文学と美術を中心に―)
副専攻 G1
特記事項
担当者 畑 浩一郎
単位 2
期・曜時 後期 金3
対象学年 1(A)・2・3・4年

学習目標
 19世紀フランスの文学史、美術史的な流れを通時的に確認した上で、それぞれの芸術家の制作活動の特徴を理解することを目指す。具体的にはロマン主義から始め、文学の領域ではレアリスム、自然主義など、絵画の領域では印象派、ポスト印象派などについて知識を深めていく。また文学と絵画の相互の関わりについても可能な限り考えていく。
授業概要
 19世紀のフランスは、前世紀末の大革命の混乱を乗り越え、近代国家へと生まれ変わろうとする。産業革命にともない新たにブルジョア市民階級が生まれ、社会全体が大きく変貌していく。そのような中で芸術家たちはどのように自らの立場を位置づけ、またどのようにそれぞれの理想の実現と向かい合ったのだろうか。本講義では主に文学と絵画の領域から代表的な芸術家を取り上げ、作品創造にあたっての彼らの試行錯誤の模様を検討していく。またそれと同時に、彼らの生きた19世紀フランス社会についての理解をも深めていく。ユゴーやモネの生きた時代の空気をつかんでいきたい。
テキスト
 
参考文献・課題図書
 横山安由美、朝比奈美知子編著『はじめて学ぶフランス文学史』ミネルヴァ書房、2002年
中野京子『印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ』NHK出版新書、2011年
受講生への要望
 講義で取り上げる作品についてはできる限り、自分で手に取って読んだり、鑑賞してもらいたい。芸術作品というのは本来、人から教わるものではなく、自らで味わうものです。
評価方法
 平常点(リアクションペーパー)および期末試験によって評価する。
授業計画
1.ガイダンス 19世紀フランスとはどのような時代だったのか?
2.ロマン主義とは何か?
3.テオフィル・ゴーチエと「芸術のための芸術」
4.『レ・ミゼラブル』(1)ジャン・ヴァルジャン
5.『レ・ミゼラブル』(2)コゼットとマリユス
6.『カルメン』—メリメの小説とビゼーのオペラ
7.ロマンティック・バレエの誕生
8.ボードレールの『悪の華』
9.クールベとマネ
10.エンマの振舞いをあなたは断罪できるか? ―ボヴァリスムの行き着く先―
11.印象派の時代(1)
12.印象派の時代(2)
13.ゾラと「ルーゴン・マッカール叢書」
14.ユイスマンスと世紀末デカダン
15.まとめ
自由記述欄
 

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