2013 syllabus

コード	LE21-01
授業科目	認知心理学特講４
副題	（比較行動学・進化心理学）
副専攻	L1
特記事項

担当者	倉島　治
単位	2
期・曜時	前期　水5
対象学年	2・3・4年

学習目標

　動物とヒトの「心」の基盤である「進化」を理解する。その上で、ヒトの行動や認知を「進化」の視点から捉え、「生物」としてのヒトのもつ傾向や制限を把握するための理論と方法を習得する。

授業概要

　PCプレゼンテーションと配付資料による講義形式となる。行動・心の科学的測定、動物やヒトの行動基盤としての進化などについて習得する。進化理論にもとづく仮説とその検証を通して動物とヒトを統合的に理解する視点を養う。

テキスト

　進化と人間行動　長谷川寿一・長谷川眞理子（著）　東京大学出版会

参考文献・課題図書

　比較認知科学への招待―「こころ」の進化学　藤田和生（著）　ナカニシヤ出版

受講生への要望

　講義は基礎理論の説明（前半）、それらを組み合わせた総合的解釈（後半）という構成になる。基礎理論の理解が非常に重要となるため、配布資料等に繰り返し目を通すことが望ましい。

評価方法

　毎回のリアクションペーパーと試験によって評価する。講義中の質問等には加点をおこなうことがある。

授業計画

１．行動の定規：行動と心を測定する方法
２．進歩しない進化：進化の基礎、自然淘汰の概念
３．犬を生み出す：行動と心の遺伝的基盤、適応の概念
４．育ちは行動に表れる：学習の仕組み
５．氏と育ちの葛藤：学習の制限
６．繁殖と生存の天秤：性淘汰の概念
７．魅力的なハンディキャップ：二次性徴と魅力
８．外見か中身か：ヒトにおける性淘汰
９．血は水よりも濃し：血縁淘汰の概念
10．よい隣人は遠くの兄弟にまさる？：血縁認識
11．家族のにおい：ヒトにおける血縁淘汰
12．情けは人の為ならず：協力行動
13．おしゃべりな動物：コミュニケーション
14．戸籍のない世界：社会的認知
15．詐欺師の知性：社会的知性

自由記述欄

　講義内容は進行状況等に合わせて変更することがある。毎回、授業の感想や疑問点をリアクションペーパーとして提出してもらい、次回の授業の冒頭でその内容を紹介する。

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