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好きなことを極めていくことで見えてきた新しい世界

  • 英語文化コミュニケーション学科

清水 愛 Ai Shimizu

高校生のときから英語に興味があり、将来は英語教員か空港のグランドスタッフになりたいと思っていました。高校2年生のときに聞いた聖心のガイダンスで、聖心女子大学は創立時から海外とのつながりが深く、聖心の特徴的な英語の学びに興味を覚えたことと、また教職に就くことも視野に入れていたため、英語科教員免許が取得できることも魅力的でした。また、国際的に活躍されている卒業生が多く、エアライン系の就職率がよいこと、長期留学は9か月間という大学が多いなか、聖心は1年間留学できるところも志望するきっかけになりました。

自分の適性を知ることが大切

1年次に受けた、英語⽂化コミュニケーション学科の「英語の世界」という授業は、学科の先⽣が複数回ごとそれぞれの専⾨に沿って授業をされるので、英語と⼀⼝に⾔っても、⾃分がどの分野に向いていて、何に興味があるのかを知ることができました。

ただ⼊学時はコロナ禍だったので、1年次はオンライン中⼼の授業でした。オンライン授業はモチベ ーションを維持することがむずかしく、気分が鬱々してしまうこともありましたが、⽬標が明確だったこともあり、⾃分を⿎舞して続けられました。この経験は、どんな環境にあっても、⾃分を⾒失わず継続することで結果はかならずついてくるということを教えてくれたように思います。

⾃分の進むべき道を考えたとき、とても影響を受けたのは、⼈がどのように第⼆⾔語を学習するかを研究する第⼆⾔語習得の授業です。学問としての第⼆⾔語習得は、学際的な学問領域で、社会⾔語学、⼼理学、教育などさまざまな研究分野と密に関係しています。効率よく第⼆⾔習得するまでのプロセスやメカニズムを解明するための仮説はさまざまで、どれが正解ということはありません。授業のなかで、仮説を⾃分の体験と照らし合わせてプレゼンテーションするなど、実体験をもとに考えられるので想像しやすく、発表を通じて、⾃分⾃⾝の第⼆⾔語を向上させることが出来ました。また、その⼈その⼈に合った⽅法を模索することが重要だと理解することができました。この授業を通じて、英語教育のなかでも、第⼆⾔語習得について深めていきたいと考えるようになり、英語教職課程と合わせて、3年次からは⽇本語教育課程も履修しました。

自分の価値観がメディアに影響されていないかを知る

学科での学びでは、ディスカッションやグループワークの機会がとても多いと思います。自分の意見を相手 に伝えること、そして相手の意見を聞くことで、自分の考えや学びはさらに深めることができることを、学科全体の授業を通して学びました。

ジェンダー平等について広告などのメディアを使って考えるメディアコミュニケーション特講の授業では、3回に1回はディスカッションをしました。例えば「仕事を終えた夫が⾃宅に帰ると、妻が⾷事を作っている」というような広告を例にあげて、メディアによって夫と妻の役割についてのステレオタイプが、⾃分のなかに知らず知らず植えつけられていないか、ジェンダー的な問題はどこにあるのか、など、それぞれの観点からディスカッションをします。

こうした授業を通じて、当たり前と思っていることを疑ってみることの⼤切さ、⼈とコミュニケーションを取る上で、⾃分の価値観を当たり前と思わず、尊重しあう姿勢を⼤切にする重要性を学んだことは、学問の世界にとどまらず、これからの⽣き⽅にもつながることだと感じています。

学科の授業では英語中⼼なので、英語⼒が⾝につくのはもちろんですが、国際メディアから社会問題に触れることも多く、視野が広がるとともに、⾃分⾃⾝の世界が広がっていくのを実感しています。

留学を通じて得たもの

2年次終了と同時に、アメリカのオレゴン州⽴⼤学に1年間留学をしました。海外の⼤学ではレポートの提出も多いのですが、留学前に、異⽂化理解の授業やacademic writingの授業を受けていたことがとても役に⽴ったと思います。

留学先の⽇本語クラスでTA(ティーチングアシスタント)を経験させてもらい、⺟国語ではない⾔語を学ぶむずかしさと、どうしたら、より深く理解してもらえるのかを考えるようになり、イマ―ジョン教育に対する興味が広がりました。イマージョン教育とは、基本的には⺟国語以外の⾔語で⼀般教科の授業をすることですが、⽇常⽣活のなかでも、できるだけ第⼆⾔語を話すことで理解がより深まると思いました。そのため、帰国後、春休みを利⽤して、再び留学先と同じオレゴン州の友⼈学園というイマージョンスクールでインタ ーンをしました。友⼈学園は、⽶国初の公⽴学校で⽇本語イマージョン教育プログラムを導⼊した学校です。スクールでは、⼦どもたちが⽣活のなかで第⼆⾔語を使って「話す」ことを重要視しています。会話ができるようになると、学習意欲も⾃然と⾼くなることを実感して、第⼆⾔語習得にはとても有効なプログラムだと感じました。この留学での経験を⽣かして、イマージョン教育が⽇本のなかでも広がるように、その⼀助となって働きたいと思っています。

  • 英語文化コミュニケーション学科
清水 愛 Ai Shimizu

※所属・肩書きを含む記事内容は、インタビュー時(2024年)のものです。

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