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復興支援活動「USHひとづくり・まちづくりボランティア in 南相馬」(2023年度3月期)を実施
東日本大震災・福島第一原発事故被災地の復興支援活動として、ボランティア学生を派遣する「USHひとづくり・まちづくりボランティア in 南相馬*」2023年度3月期の取り組みが行われました。
今回の研修には8名の学生が参加。南相馬市内の視察に加えて、浪江町の「震災遺構 浪江町立請戸小学校」、双葉町の「東日本大震災 原子力災害伝承館」、そしてウクライナの子ども達による絵画展などを見学しました。また、カリタス南相馬のスタッフの方より、東日本大震災当時から現在にいたる南相馬市の状況や変化について教えていただき、今なお進行中である処理水や除去土壌の問題について学びました。
研修中には、小高地区の集まりである「さくらサロン」を訪問し「お手紙プロジェクト**」を通して関わってきた南相馬市の方々と交流の機会をいただきました。震災当時やその後の長期にわたる避難生活、そして南相馬市に帰宅してからの思いなど、直接お話を伺うことができたことは学生達にとって大変貴重な経験となりました。
【参加学生の感想より】
・活動を通して最も学んだことは、「当事者意識の大切さ」である。福島で過ごした3日間、「皆さんにも自分事として考えてほしい」という言葉を何度も耳にした。福島にある様々な問題は福島だけでは解決できない問題である。
・震災が起きてから、私は災害に関心を持ち情報を集めようと努力したつもりであった。だが、それはほんの一部であったのだと感じた。また、現場に足を運んでみて初めて分かることや聞くことのほうが圧倒的に多いのだと感じた。
・「小高工房」の方が、当時のことを細かく丁寧に話してくださり、被害についてだけでなく、ご自身の精神的な部分の変化についても話してくださった。その言葉のひとつひとつに重みがあり、東日本大震災のことだけでなく、辛いことの乗り越え方や生きていく上で大切なことを学ぶことができた。
*「USHひとづくり・まちづくりボランティア in 南相馬」は、聖心女子大学主催・日本財団ボランティアセンター共催の活動です。また、南相馬市より宿泊費のご支援をいただいています。
**お手紙プロジェクトは、コロナ禍をきっかけに発足した、学生から南相馬市の方々へのお便りをまとめた「こころ通信」(年4回刊行)を届ける取り組みです。