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「学生提案型授業」にて株式会社資生堂の髙野ルリ子氏による基調講演を実施
現代教養学部では、「学生提案型授業」(担当:謝非常勤講師)を開講しています。本講義は、ある学生の「普段何気なくしている化粧は、なぜ女性に特化しているのか」という素朴な疑問から生まれた企画書がきっかけとなり、実際のカリキュラムとして結実したものです。授業では、化粧を単なる外見の装いではなく、「他者と共に生きるための文化」として捉え、ジェンダーやルッキズム、就活メイクといった現代社会のリアルな課題へと迫ります。
このたび、本講義の一環として、株式会社資生堂アート&クリエーション本部の高野ルリ子氏をゲストスピーカーとしてお招きし、日本の化粧文化について基調講演を実施しました。
化粧は人類の発生とともに始まり、身体ケアや美粧、信仰や通過儀礼など、暮らしや社会性に深く関わってきました。その効果は、心身の健康や社会的コミュニケーション、臨床の場にまで及び、心理学研究でも解き明かされています。一見、技術や感性に依存するように思われるメイク表現の背景には、人の知覚や認知に基づく科学的理論が存在します。本講演では、化粧の歴史や具体的な研究事例を通し、「人はなぜ化粧をするのか」という問いの本質とその意義について考察を深めました。
受講した学生からは、「化粧は単に容姿を美しく整えるだけでなく、自己肯定感や積極性を高める心理的効用があることを知った」「日本と西洋における化粧文化の思想的違い(水と油、浄化と自己主張など)が興味深かった」「化粧が高齢者や患者のQOL(生活の質)向上に寄与することに感銘を受け、自己表現や豊かに生きるためのパートナーとして捉え直すきっかけになった」といった感想が寄せられました。
今回の講義を通じ、学生たちは「化粧の心理的・対人的効果」「心身の健康との相関」「歴史・文化的背景」、そして「現代社会における美意識のあり方」といった多面的な切り口から、新たな知見を得る貴重な機会となりました。