学科での学び
入学以前から興味を持っていた「英語の発音」「英語教育」、さらに「メディア」「国際問題」「翻訳」など幅広い分野を学べる英語文化コミュニケ―ション学科を選択。聖心女子大学は授業が少人数のため、先生や仲間との対話を深めることができ、一つ一つの問いに対する自分の声″を言語化し、英語で表現する力を身につけることができました。
英語音声学の授業では、英語の母音や子音といった音について、そしてそれらが実際に発語されたときに音が消えたり、繋がったりする発音のリズムやイントネーションについて学びました。例えば、Tom and JerryはどうしてJerry and Tomではないのか、英語の特色であるリズムがその理由であることを学び、驚きとともに、英語という言語の面白さを発見できた授業でした。
英語音声学の学びを深めるうちに、どのような英語が聞き取りやすく、通じやすいのか、というテーマに強い関心が湧き、ゼミではさらに英語の明瞭性について調査研究を行いました。
幼い頃から、英語の独特なリズムやイントネーションに憧れを抱き、英語の音声指導も将来の一つの目標としている私にとって、それらのルールを少しずつ解明できた喜びが、さらに音声学を究めるきっかけとなりました。
他分野の学び
英語学分野の授業以外にも、「学んでみたい」という科目を積極的に履修してきました。例えば「メディア・コミュニケーション特講」の授業では、エンターテイメントとして身近な映画を題材に、ステレオタイプの分析を行うことで、「批判的思考力」を養うことが出来ました。例えば、映画のなかでは、女性は結婚し、家庭に入ることがハッピーエンドとして描かれているものもあり、そうした固定観念が無意識のうちに子どもたちに植え付けられていることや、英語のアクセントも印象操作によって、使い分けられていることを知りました。
一つの分野に限定せず、複数の分野を横断的に学習することで、一見異なる分野の授業のなかに共通するテーマを見出すことができ、視野が広がったと感じています。
これまでの学びをさらに発展させるために
進路について考えるうえでは、本学に入り、音声学と出会えたことが大きな契機となりました。卒業後はさらに、どのような英語が、聞き手にとって「わかりやすく」「通じやすいのか」ということを研究すべく、2023年9月から、イギリスの大学院で学びます。
私は、AIやテクノロジーの発達によって、音声認識ソフトの普及や教育現場でもデジタル教科書が導入されるなど、「音声」がより重要視されていることを感じています。ただ残念ながら、現在の教科書における音声は、アメリカ英語やイギリス英語がほとんどであり、多様な英語の音声は含まれていないのです。
私は、通じやすい英語の発音について研究することで、「多様性のある英語」が、国際社会のなかで受け入れられ、お互いを尊重し合える社会となるべく、研究を通じて貢献しいきたいと考えています。
私は海外大学院進学と、就職活動を行う友人とは異なるスケジュールで受験に挑みましたが、学科を超えて、どの先生も熱心に大学院進学へのサポートをしてくださり、それが私の夢を実現する力となりました。
大学での4年間は、自分自身を知る4年といえます。入学時には知ることがなかった自分の新たな一面や特性について知ることが出来たことは、私のなかの財産となっています。それは、授業だけでなく、課外活動や学科でのさまざまな取り組みを通して、得ることが出来たことだと実感しています。また、先生方は本当に何事においても親身になってくださいます。少人数授業だからこそ自分らしさを存分に発揮して、より多くのことを吸収することができます。
これから入学を考えている皆さんには、ぜひいろいろなことにチャレンジして、自分の心のときめくもの、やりたいことに挑戦してほしいです。友人や先生方が必ず支えてくれます!
- 英語文化コミュニケーション学科
英語文化コミュニケーション学科 2023年3月卒業
※記事内容は2023年5月時点のものです。</p